作・絵:Icinori|フランス
メンバー:Raphaël Urwiller/Mayumi Otero
出版社:Orecchio Acerbo|イタリア
刊行年:2018
仕様:280 × 300mm/30ページ/ハードカバー
本の状態:【新刊】表紙・スレあり(写真参照)/中身・良好
物語は、秋の森から始まります。赤やオレンジに染まった木々の間では、動物や小さな人々が穏やかに暮らしています。ページをめくるにつれて季節は秋から冬、そして春へと移り、森の景色も少しずつ変化していきます。
ところが、春になっても暖かな太陽は戻ってきません。そこへ現れるのが、ハンマー男、ペンチ男、ボルト男たち。彼らは山を崩し、森を切り、丘や茂みまで次々と片づけて、美しかった自然をまるで舞台装置のように解体していきます。環境破壊を直接説明するのではなく、美しい風景が少しずつ壊されていく様子を、絵そのもので見せているのが本作の魅力です。
Icinoriは、Raphaël UrwillerとMayumi Oteroによるフランスのアーティストユニットです。フランス人のRaphaël Urwillerと、日本にルーツを持つMayumi Oteroは、イラストレーションだけでなく、出版、版画、シルクスクリーン、アートブック制作など幅広く活動しています。二人にとって本は、単に文章と絵を収める器ではなく、紙・色・印刷・ページそのものを使って表現を試すための「作品」でもあります。
そのためIcinoriの本は、独特の色使いとグラフィック性が強く、絵本でありながらアートブックのような存在感があります。『E poi』もその代表的な一冊です。